マンセンゴ.NET>千式麻雀王位戦レポート


 

 小雨降る9月5日、無国籍City大久保の駅前のとある雀屋で千式麻雀の初代覇者を決める戦いが行われた。参加を決意したからには結果を出すことを目的に闘牌したのだが、残念ながら結果はついてこなかった。13時集合で第一期千式麻雀王位戦が16名でスタート。この麻雀の肝は東場終了時になるべくTOP目に、できれば2着とかなり差をつけた状態にあることが望ましい。しかしあまりそこに固執すると足元をすくわれ、自分を目のないポジションに追いやることになる。したがって既存の麻雀のように「東場は大きく」といくのも正しいのだが、場を平たく保ちながら自分のチャンスを失わない位置につける、という気持ち・対処の方が勝つ確率が高まる気がする。
  結局第1期の敗因は東場の戦い方につきる。4戦すべて南場に入る時は1万6千点以下(うち2戦は1万点以下)という状況で、はしにもぼうにもかからない。最後の4戦目は全員0勝面子で他の卓に2勝者が3人いる状態で、この半荘で終わるであろうと予想される状況だったので、「思い出作りに頑張りましょう」といいながら、和気藹々と行われたが、ここでも起親独走状態を現出してしまい、「消化試合の消化試合」になってしまった(笑)
  緊張するのは2勝者と同卓する状況。そこにTOPを取らせることは全体の大会を終局させることになる。といっても自分がTOP取らない限りはその2勝者を止めても他の卓の2勝者がTOP取ると、その段階で大会終了となってしまいますが・・・。なので誰々の打牌で優勝が決まってしまった、とは言いづらい。皆が皆、TOPを取ることだけを考え、ある程度ヨソにTOPを取られることは仕方ないと割り切って前に進むしかない麻雀なのである。
  これがヨソの卓の状況に流されず、勝敗を決める場合は4のベキ乗の人数で大会を行い、それぞれ1回戦、2回戦と行えばいい。つまり16人とか64人とかになる。16名の場合、4人のうち、先に3勝した者が決勝進出と決めれば、2勝者がいる局面でとりあえず0勝者、1勝者にサシこみTOPにさせて2勝者が決めそうな緊急局面を回避する、なんて痺れる場面も出てくるかもしれない。これぞ千式麻雀の醍醐味だろう。32人とかの場合は8卓で8人の3勝者を決めた後、準決勝はその8人でローテーションで3勝者を4人出すまで行うのなんてはどうだろうか?つまり先に3勝したものは誰を決勝面子にするか選択権のある状態で3勝者が4人揃うまで戦う按配だ。で決勝は必ず4人で先3勝で行う。いかがでしょうか、この試合形式?むろんこういった大会で全員が最後まで卓に着いて参加できる、今回のようなシステムは素晴らしい部分もあるが、優勝が決まる瞬間はその卓でしか見る人がいない、というのが今ひとつ盛り上がりにかけてしまう部分かな、と感じた。やっぱギャラリーがいる中で決勝戦を行う方が盛り上がるでしょ。又終了1時間後に12名で行われた第2期の戦いであったのだが、優勝者が別の卓で出た瞬間、続行している卓の1勝以下の人は即消化試合になってしまい、一様に「あ〜ぁ」というテンションになってしまうのが否めなかった。
 第1期終了約40分後には第2期が行われた。1卓減って3卓12名。第2期は優勝の目があったので、最終戦勝てなかったのは悔しかった。5戦まで行われた。各卓のTOPが脇に移動していく大会システム。第1戦B卓でTOPを取った私はC卓へ移動。ここで連 勝チャンスを迎え、南場TOP目で迎える。で南入後、これはもらったという形になるも、アガリを逃した。

 a.

 中盤上の形になり、3暗刻確定。3索が暗刻になる前は七萬を持っていたが、3索の引きで七萬2丁トビだったので萬子の3面張の部分を嫌った。3つの暗刻に隣牌がそれぞれくっついている珍しい形。盤石な形に見えたが、こういう時って、他家もタテで入ってる公算強いんだよね。理屈ではあがればこの麻雀終わりなんだから、2-5索も6索もチーすべきなんだろうけど、俺の感覚では4-7筒以外ないちゃダメって右脳が左脳に命令してるんだよね。でも5索でチーしてしまう・・・。筒子は8筒や6筒を打たれるがついぞ4-7筒は出ないまま、上家のfukumoto氏に2索と二萬の喰いタンバッタをツモりあがられる。この選択が第2期の敗因のような気がする。またこの半荘こんなこともあった。

  ポン チー

 中盤で形式テンパイを入れる。ミソは北が自風。このまま流局でもテンパイ維持すればTOP。また北暗刻orポンの6-9筒で役をつけることも可能。対面のbad氏が萬子のホンイツを色濃くテンパイしている気配。親のフジヌマ氏が何枚か萬子を押していたが通っていた。ここで上家のfukumoto氏が打5筒。一瞬チーして打北のタンヤオへの渡りもあるので迷うところだが、北がション牌、万が一北がbad氏のタンキやシャンポンに当たれば最悪の選択になるので自重した。しかし次につかんだ六萬はフジヌマ氏も通していない筋の萬子の牌だった。ツモ切るとロンだった。九萬が既に枯れている六九萬待ちだった。 結局2半荘目この放銃で、フジヌマ氏と1700点差になり、次局2000点できっちりまくられる。
  で3半荘目、連勝のみさご氏が同卓に。この半荘は回避するが、ここでbad氏にTOPを取られたのが結果的には痛かったかも。bad氏がA卓に去り、第一期王位の一人・曽我大明神氏が入卓した4半荘目が山場だった。依然ミサゴ氏は12名中唯一の2勝者で優勝に一番近い位置にいる状態。ここにTOPを取らすわけにもいかないが、地力のある曽我大明神氏に2勝目を与えるのも避けたい。まあ自分がTOP取れればいいんだけど、勿論麻雀そんなに甘いわけもなく、東場を終わって持ち点1万5千点強のラス目。TOPの曽我氏が4万点ちょい。ここに曽我氏を追うミサゴ氏のリーチ!ハネツモ・マン直狙いとかで、もしかしたら総合優勝を決めにきた立直かもしれない・・・私はこの時テンぱってはいた。

 b. ポン ポン

 が北もション牌で果たしてあがれるのか・・・だが向うしかない。状況が状況だけに直射だけは避けたいが打つ牌に窮していた曽我大明神氏から北がこぼれた。リー棒が出ていたのでハネ直で400点ほど上に行き望外のTOPが取れた。ラッキーだったが、ミサゴ氏の3勝目と実力者曽我大明神氏の2勝目を阻み、自身にリーチがかかる2勝目をあげられた。この時点で3戦目にTOPを取られたbad氏も4戦目TOPで連勝しており、2勝者3名が各卓にいる状況になった。
 でその5戦目、私は東1、東2と他家の仕掛けや立直をかわしてあがり、親番を迎えた。

 c. ツモ

  これ、リーチ宣言牌が8筒なんだけど、7筒切り立直だとイッパツで四萬引いてるんだよね。七萬引きのテンパイなんだけど、九萬を処理していたんだが、カン八萬の受けも悪くないなぁと思っていたので思い切ってその時点で7筒を打つ選択肢もあった。6筒チーや8筒ポンも考慮して7筒を残したが、その手順で行くと確実にイッパツツモだった。まあ高目引いて裏が乗ってドラ裏でどっちみちの6000オールにはなったが、この辺しっくりいってなかったのは確かだ。いや見た目の牌枚数で6-9筒に受けるのは常道で、6-9筒も特に薄そうな感じではなかったが。違和感が残ったが、とにかく優勝が色濃い状態にはなった。しかし、ここから他家が猛反撃。東ラスoverdrive氏がドラのダブ東雀頭に赤1枚の立直。3筒暗刻の4-7筒待ちを引かれた。裏のらずで4000オール止まり。ここで1本場さしてもいい気持ちで、かなり逡巡されて4枚目の1索をチーした、2戦目にTOPを逆転された上のフジヌマ氏に間4軒の二萬を打つと2000点で、とにかくoverdrive氏の連荘を止めて、TOP目で南入すると、そのフジヌマ氏が南1局4000・8000ツモ!(リーチイッツパツツモダブ南イーペイコドラ2)風雲急を告げてきて、勢い的にダメっぽく感じはじめていたが、とにかく1回あがればばいいのだ。この時既に別卓で終了していたbad氏が「優勝しちゃいました」と報告に来ていたので、他の3人はモチベーションを失っている状態。俺だけが同点優勝の権利のある状態だったが、overdrive氏がフジヌマ氏からマンガンをあがり5000点強差に詰められると、次局4巡目には俺の夢は潰えていた。(overdrive氏が七対ドラ2を和了)
 やはりa図でチーしてしまう自分(千式やアガリTOPなら当然チーなんだろうけど、自分の麻雀は違う)や、c図のアガリ形に違和感を感じているので予感どおり勝てなかった。あの有利な状況で勝てない、というのは情けない。でも麻雀自力でTOPを取ることは難しい。この千式麻雀に展開TOPはない。自力でTOPを取る練習には格好の麻雀。前へ、前へ。展開TOPの取り方なんかを「勝ち組への転換」で紹介している場合ではない。皆、千式麻雀にTRYして力強い自力でTOPが取れる雀士になってくれ!

 個人的に千式の改善ポイントの提案として、
(1)ノーテンバップによるTOP取得は終局にしない方がいいのではないか?
(2)赤だけでなく一発・裏もなくしたら、かなり面白いかも。
などをあげたい。現行ルールではサシコミは殆ど意味が無い。自分のTOPが最大の目的で、さして誰かの勝利を一瞬阻止したとしても、最大の目的である自分が勝つことが遠のいては仕方ない。これをさして面白くするには(2)を強化するか、同じ面子での先3勝制を徹底させるのどちらかだろう。そうすると局面に応じてさすことの意味が出てくる。ただ今回は親睦の目的が濃いのだから、そういった大会では全員と1回当たる1戦ごとに面子を変える形式がベストだろう。優勝者が複数出る可能性があるのも微笑ましくて、いい。
 最後に千式麻雀を創造され大会を運営されたヒロタシ氏、大会を影で支えたizumick氏、一緒に打っていただいた他15名の諸氏に感謝しつつ、この稿を締めたい。ありがとうございました。お疲れ様です。
 飲み会も楽しかったなあ。ていうか飲み会を一番楽しみに参加した節がある・・・いや負けた言い訳じゃないんですけどね。各々の終電のリミット近い12時過ぎぐらいまで盛り上がりました。

※Blogのページ(不聴立直)に書いて各参加者のページにトラバ打ちたかったけど、牌図が使えないので却下、フリー戦記のページも違和感があるので、専用のページ作っちゃいました。

千式麻雀オフィシャルサイト・・・ルールetcはこちらでご確認ください。簡単だよ。

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